熊本県の阿蘇山は九州地方の中心部に位置しており、直近では2015年9月に噴火してから噴火警戒レベルが引き上げられたり引き下げられたりを繰り返し、2019年4月16日現在は火口周辺から概ね1kmの範囲で警戒を促す噴火警戒レベル2が発令されている。

以前は自家用車での乗り入れが出来なかった火口周辺も、駐車場が整備されてからは火口までわずか徒歩1分のところまで行くことが出来るようになった。しかし、それも噴火警戒レベル2発表中では立ち入り禁止となるため、火口を見たいと思っている穴マニアの人はせめて当日に規制情報を調べることをお勧めする。

私は幸いにも火口に興奮する癖は持ち合わせていないので、阿蘇山の周りを囲っている世界最大級とも言われるカルデラの上から遠巻きに阿蘇の山々を眺める大観峰ツーリングを楽しみながら熊本市内へ向かった。

阿蘇山ツーリングでオススメしたいのは、阿蘇山の南に位置するグリーンロードから北側のミルクロードへ接続してぐるっと周るルートで、その風景はまるで北海道を走っているかのような大平原を楽しめるため孤独を愛するライダーだけでなくファミリーや恋人とのドライブを考えている人にもぴったりのツーリングスポットだ。

本日のルート

実際のルートとは多少の違いがあるかも

スポ子
お兄ちゃん今日はどこまで行くの?

メガネ
今日は阿蘇山まで行っちゃうぞ!

スポ子
昨日、種子島から帰ってきたばかりでヘトヘトだよぉ

メガネ
そんなこと言っていたら大きくなれないぞ。阿蘇はライダーの聖地とも言われているぐらい絶景が楽しめるツーリングスポットが多いらしい。スポ子も綺麗な景色と一緒に写真を撮りたいだろ?

スポ子
そっかぁ・・・スポ子がんばる!

メガネ
今日からお前は阿蘇山だ!

昨日は鹿児島県の種子島を出発して宮崎県小林市にある叔父の家に泊めさせて貰った。今日は熊本まで下道で向かいつつグリーンロード南阿蘇(ケニーロード)を経由しながらミルクロードに乗り換えて阿蘇山の北に位置する大観峰までバイクを走らせることにする。

熊本県民や大分県民ならば往復でも4~5時間あれば帰って来られるので、日帰りツーリングのルートとしても十分に楽しめるだろう。

宮崎県から国道445号を通って熊本県へ

昨夜は気付いたら赤霧島の一升瓶を半分ほど飲んでいた

おかげで宮崎を出発したのが昼12時過ぎ。雨も降っていないのに虹が出ている

宮崎県小林市からえびの市を通って人吉市へ抜け北上していくルート

国道沿いに普通に牛舎がある

おそらく鳩胸川という川だと思う。九州山地の南部から人吉に流れている川だ

人吉市を素通りして山越えをする

少し曇ってはいるが気持ちいい天気だ

道も綺麗に整備されているから走っているだけで楽しい

人吉から熊本へは国道445号の山越えルートで突っ走る

山肌に沿って道が続く

少し険しい道もあるけどこれぐらいはまだ余裕のよっちゃん

人里に下りてきたら後少し

川沿いの気持ちいい道が続く

絶景を楽しめるグリーンロード南阿蘇(ケニーロード)へ

ここ熊本のグリーンロード南阿蘇は別名ケニーロードとしてライダーの聖地とも言われている。元々はアメリカ人レーシングライダーでMotoGP殿堂入りも果たしたケニー・ロバーツ(愛称キング・ケニー)が、熊本の環境や景色を気に入りプライベートツーリングのルートとして走っていた区間が熊本県から正式な許可が出てケニーロードとして認められたという歴史ある道路だ。

アップダウンの傾斜がきついスポットやヘアピンカーブ等もあるが総じて走りやすいコースとなっている。が、時期や時間によってはレーサーバイクがかっ飛ばしたりもしているらしいのでくれぐれも安全運転を心掛けたい。

いよいよケニーロードへ

まさに、走って下さい、と言っているような光景

めちゃくちゃ気持ち良いのでスピードを出し過ぎないように気を付けよう

こんなストレート区間なんてアクセル全開にしてしまいそう

そして広がる絶景

阿蘇盆地から阿蘇山まで見渡せる

これで楽しくないなんて言うやつは嘘だ

突如あらわれた絶景ビュースポットで思わず写真撮影

ミルクロードに乗り換えて阿蘇の大観峰へ

ケニーロードを楽しんだら、お次はミルクロードへ

この辺の風景なんてまるで北海道を走ってるかのようだ

この大草原が緑一色になる時はもっと気持ち良いんだろうな

逆光になってしまっているが雄大な草原が広がる

大観峰へ到着

大観峰の展望台から阿蘇山の噴煙を眺める

ちなみにこの日、私が大観峰を出た30分後に阿蘇山が噴火したらしい。熊本市内についてからニュースで知って驚いた。

宮崎に住んでいるおじさんおばさんから心配のLINEが届いたが、こっちは無事だよと伝えて上の写真を送ったら、まあまあだね、と返ってきた。なかなかの辛口評価ですな。

大観峰から熊本市内へ向かう

大観峰の駐車場で今夜の宿を検索していたらすっかり遅くなってしまった

ミルクロードという名前の通り牛の放牧をしている

この辺りは街灯も無いからきっと夜景が綺麗に見えるだろうな

雲が多くて残念だが、晴れた日の夕日も綺麗そうだ

街に来る頃にはすっかり日が暮れてしまった

市内は車通りが多く道も複雑なので気を付けて運転しよう

ホテルの近くのバイク駐輪場を探していたら商店街に迷い込んでしまった

駐輪場にバイクを停めてホテルまで向かう

先ほどの駅前商店街

めちゃめちゃ栄えてるやん熊本

そしてホテルへ。最初はカプセルホテルの予定だったんだけど、荷物が多すぎて無理だと断られてしまった

シングルで良かったんだけどツインしか空いてなかった。痛い出費

熊本市内で馬肉を食べるなら菅乃屋がおすすめ

いよいよ今夜のお楽しみ。熊本の馬肉を食らう夜が来た。宮崎のおばさんに熊本で馬肉を食いたいと言ったら菅乃屋をオススメされたので行ってみることにした。

おばさん情報によると菅乃屋は何店舗かあるらしいのだが、気軽に飲み屋のような感じで楽しみたいなら栄通りにある菅乃屋ホルモン店が良いよと言っていたので、今回は指示された通りにそちらのお店に行く。熊本の馬刺しを味わってやろうじゃないか。

お店の入り口は、良い感じの飲み屋さんのような雰囲気

まずはビールとお通しで乾杯

まずはレバ刺しから。これがめっちゃ美味い。無限に食べられる無限レバ刺しだ。

そして馬刺し盛り。部位を説明されたけど全部忘れた。どれも絶品。一番記憶に残っているのは左端のジュレ付き馬刺し。熊本の馬刺し恐るべし。

ホテルに帰り際、気になったステーキ屋さんの看板。ステーキは素敵だよね。

おばさんに薦められた菅乃屋の馬刺しは正解だった。

ビール二杯とレバ刺し、馬刺し盛り合わせで5,920円と少々お高めではあるが、熊本の馬刺しを食べたいと思っている人は是非一度訪れてみて欲しい。間違いない。

おじさんに馬刺し盛り合わせの写真を送ったら、よだれが出そう、と返ってきた。何度も食べに来ている人が思い出してよだれを出してしまうほどの美味しい馬刺しが食べられる菅乃屋。また熊本に来た時には絶対に再訪したい馬刺し屋さんだ。

さて、明日はどこに行こうか。思い返してみれば東京を出発してからすでに二週間が経過している。九州一周ツーリングも残すところ福岡、佐賀、長崎を残すのみとなった。今回の旅の走行距離も3,000kmを超えている。まずは朝一でバイクのオイル交換をしよう。そして熊本城を見学してから、佐賀か長崎まで向かおうか。

出発する前は1ヵ月も旅をするなんて無謀かも知れないと思っていたが、始めてみればあっと言う間に半分が過ぎてしまった。永遠と思えたこの旅にも終わりが見え始めてくる。案外、人生ってなんとでもなるのかもな。ホテルの大浴場に設置されていた小さなサウナでそんなことをぼんやりと考えていた。

九州一周キャンプツーリングに掛かった費用

本日のデータ

├ ガソリン代 2,817円
├ オイル交換代 5,127円
├ バイク駐輪代 100円
├ ホテル代 7,300円
├ 馬刺し・レバ刺し 5,920円
├ チューハイ&ビール代 526円
└ 小計 21,790円

合計金額

◆高速代 21,550円
◆ガソリン代 21,375円
◆宿泊費 47,768円
◆食費 46,196円
◆その他雑費 16,821円
◆賭博代 5,000円
◆フェリー代 23,100円
■合計 181,810円

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