出会いは誰もが不良やワルに憧れを感じ始める中学2年のころ。
最寄り駅まで車で30分はかかる片田舎に住んでいたのでゲームセンターといえば大型スーパーマーケットの二階にある小さなメダルコーナーぐらいしか知らなかった。
学校が休みの日はチャリンコで集まってゲーム台を叩いたり蹴ったりして不正に落としたメダルで一日遊び呆けてた時、新しいゲームセンターが出来るという噂を聞いて騒めき立った。
旧国道沿いに突如として現れた町内唯一の漫画喫茶兼ゲームセンターに、町中のおっさんや不良共がまるで夜の自動販売機に集まる蛾のように群がる店内に恐る恐る入ると、そいつがいた。
そいつがいたんだ。
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